軍師にとっての「当たり前」
前回の投稿「総合的に力を活かすために」では、自分自身のOSともいうべき土台そのものを強くつくりこむことについて書きました。
土台となるOSが強くなるとはどういうことか?
例えば、物事を総合的、俯瞰的にとらえ、自分が活用できるさまざまな「力」を臨機応変かつ最大限に引き出すことができるようになること。ひとつの側面ではありますが、そんな言い方もできるかもしれません。
そのために、私たちは自分自身が「当たり前」としている思考・行動パターンの枠そのものを拡げ、その水準そのものを高めていく必要があります。
例えば、支援の現場での「当たり前」ってどんなものでしょうか?
私たちが誰かから相談を受け、何かのサポートを求められたとき、どのように考え、何をするべきでしょうか?
実は、多くの方は、相談内容として語られたことや、具体的に求められたことそのものに直接的に反応しようとします。
例えば、「人を採用したいから何とかしてほしい」と言われたら「人を紹介する」とか「採用のサポートをする」ことを考える。
あるいは、「税金を一円でも安くしたい」と相談されたら「節税効果が最も高い方法を助言する」といった形で期待に応える(税理士でないとできませんが)。
求められたのだから、それが当り前じゃないか?と思われるかもしれません。
でも、軍師はそれを「当たり前」とは考えません。
軍師にとっての「当たり前」とは・・・
相談者が語っている問題の本質は何なのか?
まだ語られていないものはないか?
相談者自身も気づいていない大切な要因を見落としていないか?
そんなさまざまな仮説を頭に何度も思い描き、その時点で自分にできることとできないこと、やるべきこととやるべきでないことを探りながら軍師としての役割を果たす。
それが軍師にとっての「当たり前」です。
なぜならば、その瞬間こそが相談者の「運命の分かれ目」かもしれないから。
自分の安易な助言や支援が相談者たちを不幸にする危険性もあれば、本質をついたかかわりによって幸福への糸口を提供できる可能性もあるわけです。
だからこそ、相談者の話の本質について相談者さえも気づいていない側面にも光をあてながら役割を果たすのが、軍師にとっての「当たり前」なんですね。
軍師の仲間たちは、アカデミーでの学びを通して「当たり前」の枠を拡げ、水準を高めるための「軍師力」を構造的に身につけています。「当たり前」そのものの殻を破り、枠を拡げて成長させ続けています。
現在、各地で開催している「軍師アカデミー2019オープン勉強会&説明会」では、その一端を感じていただくためのミニワークを行っています。そこにゲスト参加してくれた軍師仲間(アカデミー修了者)からは、彼らの「学ぶ前」と「学んだ後」「修了後も学び続けている今」の変化を実感します。
自分も頑張らなきゃと嬉しい刺激をもらう瞬間です。さて、明日、明後日は私は大阪で勉強会担当。楽しみたいと思います。